事務局日記

会員さんのお誘いを受けて糸魚川にある黒姫山の中腹に広がるマイコミ平へ行ってきました。

マイコミ平は自然環境の保護や危険個所が多く迷いやすいことなどもあって入山は禁止されていて、入山するには年間10回、各回20名のジオツアーに参加するのが条件となっていて、ツアーにはフォッサマグナミュージアムの学芸員や地元ガイド、ツアー添乗員などが同行案内してくれました。

糸魚川駅前よりマイクロバスに乗って、途中の福来口鍾乳洞の洞口の見える場所で一度バスを降り、景色を楽しみながら解説を聞きました。

その後、バスに戻りバスの幅ぎりぎりの狭いトンネルを抜けると、両側が切り立った浄土門で、ここでバスを降りマイコミ平の入り口まで歩きました。

林道わきにはホツツジの花がまだ残っていたほか、アキギリが咲いていて、新津丘陵などで見られるキバナアキギリと毛の様子が違うことなどを観察することができました。

ほかにもテンニンソウやクロバナヒキオコシ、ジャコウソウ、ヤマハッカ、オヤマリンドウなどを見ることができました。

林道の終点で受付でもらったお弁当を食べ休憩した後、いよいよマイコミ平に入っていきました。

最初は大マイコミで沢の水がドリーネに吸い込まれているのがわかりました。周囲にはオタカラコウが群生していました。

続いて小マイコミではヒトヨダケが生えている様子が見られましたが、水が吸い込まれている様子は見られませんでした。しかし水が流れ込んでいるのに増水しなのはどこかから浸み込まれているのかと思います。

ここからは小さなドリーネが点在するサワグルミの森を抜け、鍾乳洞の天井にぽっかり穴が開いていて光の差し込む通天洞に向かいました。通天洞ではオタカラコウやノッポロガンクビソウが花を咲かせウワバミソウがムカゴをいっぱいつけていました。

そしていたる所にダイモンジソウが花を咲かせ足の踏み場のないほどでした。

ここからは今回最大の難所、千里洞へにむかう崖を太い鎖と足場をたよりに恐る恐る下りました。

下った先ではオオバミゾホウズキが花盛りとなっていました。ムシトリスミレやノビネチドリはすでに花が終わっていましたが、花茎はまだ残っていました。

ほかにもハンゴンソウやミヤマアカバナ、クガイソウ、ハクサンシャジンなどが咲いていました。

帰りは下ってきた崖を上りましたが、足場が見えるだけ下るときよりも安心して上ることができました。最後にはキツリフネが見送ってくれました。

また少し季節を変えて行ってみたいと思いました。