毎月定例のミニ観察会を福島潟のオニバス自生地で行いました。
連日の猛暑と雨の天気予報、それに加えて夏の観察会からまだ一週間ということでどれくらい参加してくれるかと思っていましたが20名近くの方が参加してくれました。
例年であればオニバスが池面を覆い、ミズアオイも咲いているのですがオニバスの池は所々に小さいオニバスの葉が見えるだけで花は見当たりません。ミズアオイもは葉が元気よく伸びているのに花は見当たらず、オニバス池の周りには抜き取られたミズアオイの株が放置されていました。
気を取り直して他の池を見ると池面に白い花が見えました。近くで見るとガガブタでした。毛だらけの白い花は春に見たミツガシワの花に似ていました。
じっくり観察して顔を上げると隣の池には薄いピンクがかった花がいっぱい咲いていました。ミズオオバコです。水中の葉をそっと持ち上げてみるとオオバコの葉にそっくりでした。花はオオバコとは違って大きな3弁の花ですが葉を見ると名前のいわれがよくわかります。
池のほとりには大きな桐の木が実をいっぱい携えていました。
キリの先にはハスの池があり今にも咲きそうな大きなつぼみやシャワーヘッドのような花托をつけたものなどもありました。けっして花托をとって日帰り温泉のシャワーヘッドと取り換えたりはしないでくださいね。(笑)
ここでようやくオニバスの大きい葉を見ることができました。しかし22日に下見で見たような葉を突き破って咲かせているものがなぜかみあたりませんでした。
しかし刈り取られた花や葉が少し岸に上げられていて、花茎の断面や葉の裏などを観察することができました。
その隣の池ではまだ開ききってはいませんでしたが、ヒシの花も見られましたし、池の脇でハンノキが去年の実と今年の実を両方つけている様子も観察できました。
さらに近くの湿地ではアゼナが咲き、サンカクイやタマカヤツリなどカヤツリグサ科の花も見られました。そして池を囲むサクラの下にはニワセキショウの花も見つけ近くの道路脇ではイヌゴマの群生も見られました。
心配していた雨も観察会終了まで降らず、少し風もあったので暑さも思っていたほどでない観察会となりました。
観察会終了後、福島潟の生き物を管理しているビュー福島潟に聞いたところ、今年はオニバスが生育不良で、ミズアオイが繁茂しすぎたため、オニバスの生育場所確保のため除去したもので、ミズアオイは他の池で充分増えているので心配ないとのことでした。またオニバスは、先週多く咲いていたのですが豪雨で水没してしまったとのことでした。しばらくすると、また咲き始めると思うと話してくれました。